体感温度調節装置

 アイザック・アシモフはSF作家として有名であるが、幾多の科学啓蒙書も書いている。

 いつの頃か忘れたが、そうした啓蒙書の一冊を読んで得た知識に、寒い時には帽子をかぶるとよい、というものがある。具体的な数字は忘れた(70%と記憶しているが自信なし)が、人の身体から逃げてゆく熱量の大半は頭部からだということだった。後年に頬被りが冬の季語だと知った時、アシモフの記述を思い出し、さもありなんと思った。少々物騒な出で立ちなので着用したことはないが、目出し帽はその意味で優秀な防寒具なのだろう。

 我が家と職場では、200メートルほどの高低差がある。計算上では1℃ほどの気温差になるが、風の加減ではそれ以上の差を感じる。

 我が家近辺でちょうどよい服装が職場近くに降りてくると暑く感じ、職場近くでちょうどよい服装だと家の近くでは震えながら帰ることになる。職場近くでは、上着や防寒具をカバンにしまい込むが嵩張ってもてあます。我が家近辺に戻った時には、駅のホームなどでカバンから引き出して、着用に及ぶが結構手間取る。

 少し暖かくなってきた昨今ではあるが、まだ防寒具は必要とする。嵩張らない防寒具として目出し帽が一番よいのだろうが、所持はしていない。もっぱら、帽子とマスクに頼っている。使い捨てというところがマスクのありがたいところ。花粉症にならずとも欠かせない。

  辛夷に乗り残の蕾を摘む鵯

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