安芸吉田・広島紀行11 三瀧寺

 14日日曜日は、高野山真言宗龍泉山三瀧寺(ミタキデラ)に参拝しました。

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 三瀧寺は、標高356mの宗箇山(ソウコヤマ)の中腹にある寺院で、宗箇山は寺名に因んで三滝山とも呼ばれています。なお、宗箇山広島藩家老で造園家として知られた上田宗箇(1563〜1650)が、広島城縮景園(シュッケイエン)等などに設けた茶室の借景として山頂に松を植えた事に由来する名称です。

 三瀧寺は、寺伝によれば大同4(809)年に弘法大師空海が唐から帰国した際に観世音菩薩の梵字を自然石に刻んで滝の岩窟に安置したのが始まりとされます。境内には水流の異なる「駒ヶ滝」「梵音の滝」「幽明の滝」の三滝があるため、古くから「三滝観音」と呼ばれて崇敬を集めて来ました。

 昭和20(1945)年の原子爆弾投下爆心地から約3.18kmの距離にあったため、山上の本堂は半壊してしまいましたが、三滝山に切れ込む谷の底に位置していた大半の伽藍は殆ど無傷で済み、そのため当寺が臨時救護所となりました。

 中国三十三観音の第十三番札所・広島新四国八十八ヶ所霊場第十五番札所でもあり、桜や紅葉の名所としても知られています。

 三瀧寺には山門が無く、駐車場の目の前にある空点庵(クウテンアン)から境内が始まります。

 空点庵には、池を中心とした庭園が設けられています。

 池には黄菖蒲が咲き乱れていました。

 この池にはモリアオガエルが棲息しているそうです。

 被曝建造物の想親観音堂です。

 多宝塔〔広島県指定文化財〕です。

 大永6(1526)年に紀伊国有田郡の広八幡神社に創建された物で、山津波によって破損したため,天保6(1835)年に修理され,その後もかなり手が加えられています。

 昭和26(1951)年に原爆被災者慰霊のため当寺に移築されました。

 広島県内では、浄土寺厳島神社の多宝塔に次いで三番目に古い多宝塔になります。

 多宝塔内部には木造阿弥陀如来坐像〔重要文化財〕が安置されています。全体的に温和な風格が漂う定朝様(ジョウチョウヨウ)の作風で、像内の墨書銘で河内国錦郡日野村(現;大阪府河内長野市)の観音寺へ、同寺の壇越である道俗男女が仁平4(1154)年11月に寄進した事が明らかになっています。肉髻(ニッケイ)、即ち頭部の肉が隆起する部分は高く、肉髻相は上部にあります。白毫(ビャクゴウ)、即ち眉間に生えた白い巻毛は比較的小さくて眉間の上方にあります。衣文(エモン)は平安前期に見られる翻波(ハンパ)式は見られず、いわゆる来迎印(ライゴウイン)を結んでいます。温和な風格が漂う平安彫刻の標準形ですが、肉髻を大きく作っているのは河内国和泉国一帯の地方特色です。

 瓶岩(カメイワ)権現です。火災・盗難除けに御利益があるとか。

 祖師の庭です。

 左から空海日蓮道元親鸞の商売仇同士の像が並びます。何でもありですね。ww

 十字架まであったので唖然としましたが、大東亜戦争連合軍死没者慰霊塔でした。敵まで弔うところが、邪悪な近隣諸国とは異なる日本人の良さであり、甘さでもありますね。ww

 三ノ滝の駒ヶ滝です。

 三つの滝は、本来もっと水量があって轟々(ゴウゴウ)と流れ落ちていたそうですが、近年は水量が激減しているとの事です。

 境内には寺名の由来となった三つの滝以外にも無数の小さな滝があります。

 十三重石塔です。

 被曝建造物の鐘楼です。

 梵鐘は自由に撞く事が出来ます。

 龍神堂です。

 ここから参道は急坂になりますが、深い森で覆われ、清冽(セイレツ)な渓流沿いなので暑さは感じませんでした。石畳は広島電鉄の線路敷石を転用した物です。

 茶堂です。

 補陀落(ホダラク)の庭です。

 残念ながら庭は立ち入り禁止です。

 左が茶堂です。

 二ノ滝の梵音(ボンオン)の滝です。雄滝とも呼ばれます。

 補陀落の庭の奥にあるため近づけませんでした。カメラが壊れていなければ望遠レンズで写せたのに…。

 六角堂です。

 新緑の中に、春にも紅葉する野村紅葉(ノムラモミジ)が混じっているため、コントラストが美しかったです。

 被曝建造物の三鬼権現(サンキゴンゲン)堂です。大日如来本地仏とする追帳鬼神(ツイチョウキシン)・虚空蔵(コクウゾウ)菩薩を本地仏とする時眉鬼神(ジビキシン)・不動明王本地仏とする魔羅鬼神(マラキシン)から成る三鬼大権現を祀ります。

 三鬼権現堂から望む本堂です。

 本堂は昭和43(1968)年の再建です。

 凶悪な人相の仁王像がありました。ww

 本堂から望む三鬼権現堂です。

 本堂裏にある「三瀧の名水」です。平和記念式典の献水として市内16ヶ所から集められる名水の一つです。ここで顔を洗って汗を流しました。冷涼でメッチャ気持ち良かったです。

 天狗杉です。三鬼大権現の眷属(ケンゾク)である天狗達が集(ツド)う場所だとか…。

 被曝建造物の鎮守堂です。

 天神様と山神様を祀ります。

 いよいよ一ノ滝の幽明(ユウミョウ)の滝に到着です。雌滝とも呼ばれます。涼風が吹き抜けて快適でした。

《続く》